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「幸せ」と感じる価値観の分散化

更新日:2018年9月21日





”こうなりたい”や何歳までに”こうなっている”というロールモデルの崩壊

これまでは、所謂、日本人が描いていた「幸せになる法則」(正しいかどうかは抜きにして、いい大学に入学する=大企業に入る、いい大学に入るためには、中高で受験をして偏差値の高い学校に進学する)通りに、上へ上へと高みを目指して切磋琢磨していた日本社会。

そこへ、10年前世界的な金融危機につながる「リーマン・ショック」が起こる。


それ以降、山一証券が破綻するなど日本にも様々な余波が押し寄せた。


経営破綻するとは思ってもいなかった大企業が次々と経営難に陥る日本社会。

「どういう生き方が正解なんだっけ?」に対して、大人たちも胸を張って「〇〇をやって、〇〇を出来るようにして、〇〇に入ると安心よ」と答えられる自信がある人も恐らく少ないであろう。

「平成」が終わろうとしているこの時代にある女性アーティストがこの程引退をした。それに対してある専門家が「結婚をして出産をして、シングルマザーになると自ら決断をし、自分のパフォーマンス・見せ方も全て自分で考え実行してきた人。同性から指示され、憧れのまと。恐らくピラミッドの最上位にいる最後の「こういう人のようになりたい」思われ続けた稀有な存在と語っていた。

この「アーティスト」の社会現象、変遷から消費者の購買行動を読み解くと言わば、消費者の消費・購買行動を刺激する広告宣伝の最盛期であった。つまり、「憧れのモデル」「あのアーティストが身に着けている服」といった「憧れのまとに近づける」ような「買い物の仕方」が主流で、集約化(効率化)された、均一性の高い時代であったといえる。

一方、提供者側もリアル店舗として「コンビニエンスストア」「100円ショップ」「ドン・キホーテ」「マツモトキヨシ」など多種多様な店舗が増加した。更にECサイトなどネット上での店舗も増え、消費者は「どこで買うことが正解なのか」ネットを駆使して検索をし比較した回答をもとに購買行動をするようになった。

マーケティングの世界では、消費者が「均一化されたひと昔前の集約型」販売から、「不均一な分散対応型販売」にシフトしてきていると指摘している。趣味嗜好が「ある世代」はこれが流行っていると割り切れなくなっている。「ナチュラル嗜好」や家の中を「無印良品で綺麗に揃えたい」という嗜好は「ある特定の世代の価値観」ではなく、「個々」の価値観になってきているのだ。

幸せと感じる”キラキラ”はあちらこちらにある

前述に記載したが、すでに「ある特定のあの人」のようになりたい。という願望、価値観がなくなっている。そして、ライフスタイルの分野は「ナチュラル派」、休日の過ごし方については「アウトドア派」と各シーンによって真似したくなるような人・ヒントが「異なる」というのが現在の特徴である。そして、SNSなどで別々に「いいな」と思った人をフォローする傾向にある。「素敵」や「真似をしたい」の”答え”がSNSのなかにあちらこちらに分散して見受けられるようになってきた。(#ハッシュタグで保存・フォローする人の増加。)

勿論「キラキラ」した事象が、「ある生活の一部分なのか」どうか背景にある文脈も共に読み解く情報リテラシー能力は求められている。


”普通の人”なのか”プロ”なのか。線引きが曖昧な社会

普通に社会生活を送り、得意料理や、綺麗な部屋をSNSに投稿し続けていたら、気づけばフォロワー数が激増。企業から書籍掲載もしくは、出版のオファーや講演会に呼ばれたりする社会。これまでは、「専門家」「プロ」と呼ばれている人は専門分野を学校で習ったり、ある程度社会でも働いて「プロ」と呼ばれることが多かった。その過程が不要になっている。


分散型コミュニティの到来?

似た趣味嗜好の人たちが、お互いをフォローし合い、「それはどこで売っているのですか?」や「使い方のコツ」などを聞き合ったりしているSNS。これを”コミュニティ”とあえて定義するのであれば、分散型のオンライン上コミュニティなのかもしれない。


参照元:https://mainichi.jp/articles/20180915/ddm/010/020/024000c

https://sellwell.jp/sellwelly/insta-retail/

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